青葉賞2026の追い切りは、ダービーへの優先出走権がかかる分だけ、各陣営が状態を整えてくる意識が強い。追い切りのタイムや動きを整理するだけでなく、何を根拠にどう判断するかの視点を持つと、レース前の情報が整理しやすくなります。
JRA公式サイトでは2026年4月25日(土)、東京競馬場・芝2400mで第33回テレビ東京杯青葉賞(GII)が施行されます。上位2頭に日本ダービーの優先出走権が与えられるトライアルとして、3歳馬の調整が最高潮を迎えます。
この記事では、追い切りの読み方の基本から2026年の出走予定馬の調教内容、コースとの関係まで、初心者でも迷わないよう整理しています。
青葉賞2026の追い切りで何を見るか
追い切りは「本番直前の仕上げ具合を測る手がかり」として活用されます。ただし、数字だけで馬の状態を決めつけるのではなく、何を基準にどの情報を読むかを整理しておくと判断の精度が上がります。
追い切りで判断できること・できないこと
追い切りでわかりやすいのは、本番前の負荷のかけ方と体の動きです。時計が速ければ好調とは限らず、馬場状態・併せ馬の相手・調教師の方針によって数字は大きく変わります。
たとえば「強めに追って好タイム」の馬と「馬なりで同等のタイム」を出した馬では、後者のほうが余力がある場合もあります。追い切りは「この馬は今の状態がどうか」を把握する補助情報として扱うのが基本です。
一方、追い切りだけでは判断しにくいのが「レース当日のテンション」や「輸送の影響」です。美浦・栗東の各調教場でどれだけ動いていても、当日のパドックや馬体重の増減が実際の状態をより正確に示す場合もあります。
美浦と栗東、調教場所の違いと読み方
青葉賞は東京競馬場で行われるため、関東馬(美浦所属)と関西馬(栗東所属)が混在します。美浦は坂路・ウッドチップコース、栗東はCWコースや坂路など複数の調教施設を持ちます。
美浦所属馬は東京・中山への移動がなく、輸送ストレスが小さい傾向があります。栗東所属馬は長距離輸送が入るため、最終追い切り後の馬体変化に注意が必要です。ただしどちらが有利とは一概に言えず、能力・状態・ペース適性が絡み合います。
調教タイムを比較する際は、美浦と栗東で「馬場のクッション性」が異なることも念頭に置くとよいでしょう。同じ時計でも出やすさに差があります。2026年4月22日の追い切りでは、美浦ウッドの1番時計はミッキーファイトが記録した6ハロン76秒0で、この週は時計が出やすい状態でした。
美浦ウッドと栗東CWの時計を単純比較するのは誤差が出やすいため注意が必要です。
- 追い切りは仕上がりの補助情報として使う
- 馬場状態・相手・調教方針によって時計の意味が変わる
- 美浦と栗東では時計の出やすさに差がある
- 当日の馬体重・パドックと合わせて判断するとよい
追い切りの「時計」と「動き」をどう比べるか
追い切り評価には大きく2つの観点があります。ひとつは「ラップタイム(時計)」、もうひとつは「フォームや動きの質(映像評価)」です。
ラップタイムは数値として記録に残るため客観的ですが、「何ハロン地点から計測しているか」「全体時計か上がり時計か」によって意味が変わります。一般的に追い切り評価では5ハロンと上がり1ハロンの時計を組み合わせて見ることが多く、たとえば「5F67秒台・上がり11秒台」なら動きが出ていると判断する基準になります。
映像評価は「頭の使い方」「フットワークの伸び」「後肢の踏み込み」などを見ます。タイムが出なくても動きが柔らかく余裕があればプラスに評価することもあります。逆に時計は速くても硬さがある場合は注意が必要です。
2026年の注目馬別・最終追い切り概要
2026年の青葉賞には18頭が出走します。各馬の調教内容は調教タイムや関係者コメントとして公開されており、それをもとに状態面の目安を整理できます。特定の馬を推奨するものではなく、各馬の調整内容を整理します。
ブラックオリンピア(1番人気)の調教内容
アザレア賞(1勝クラス)を2馬身差で制した実績を持つブラックオリンピア(父:キタサンブラック)は、1週前追い切りでウッドコースの3頭併せを行いました。相手のアドマイヤズームに追走する形でしたが、14秒8-14秒8-14秒6-13秒8-11秒7-11秒5の数字が記録されています。
馬体重530キログラムを超える大型馬で、前走と同距離の2400mを経験済みです。JRA公式サイトの出走馬紹介では「今年に入って2連勝中と勢いに乗る」と説明されています。最終追い切りでの反応変化が仕上がりを判断する上での参考になります。
大型馬は仕上がりのピークが遅れる場合もあるため、最終追い切りと当日の馬体重を合わせて確認するとよいでしょう。
- 前走アザレア賞(芝2400m)を2馬身差で快勝
- 1週前はウッド3頭併せで力強い動きを披露
- 馬体重530kg超の大型馬で体型的に距離延長は問題なし
- 最終追い切りの反応が状態把握の鍵になる
ノーブルサヴェージ・タイダルロックの仕上がり
2番人気のノーブルサヴェージ(父:リオンディーズ)は、新馬・水仙賞を連勝して青葉賞に向かいます。JRA公式サイトの出走馬紹介によると、1週前の追い切りで美浦ウッドコースを6ハロン80秒7の自己ベストをマークし、状態の良さが目立つ仕上がりを見せています。前走騎手のD.レーン騎手が「2400mでも大丈夫」と述べていると複数の情報源が伝えています。
3番人気のタイダルロック(新馬1着・芙蓉S6着・京成杯4着・弥生賞4着)は重賞で連続4着という成績が続いています。1週前追い切りでは3頭併せを行いましたが、終い11秒3-11秒3の動きについて「ラストひとハロンで相手2頭に猛追された」との評価もあります。大箱の東京コースでの初戦に期待がかかる一方、仕上がりの判断は最終追い切りを見てからが無難です。
その他有力馬の動き
ゴーイントゥスカイ(武豊騎手・5番人気)は東京2000mの新馬を勝ち、東京コースとの相性が良い馬です。前走きさらぎ賞は16キロ増で出遅れがあり参考外として整理される部分もあり、距離延長は歓迎とみられています。
サガルマータ(横山武史騎手・4番人気)は前走で阪神芝2400m未勝利戦を2馬身差で制しており、今回の距離経験もあります。ミッキーファルコンは最終追い切りで栗坂を馬なりで5ハロン53秒7-上がり1ハロン12秒3を記録し、追い切り評価Aを獲得しています。
| 馬名 | 人気 | 最終追い切り概要 |
|---|---|---|
| ブラックオリンピア | 1番人気 | 美浦ウッド3頭併せ・力強い動き |
| ノーブルサヴェージ | 2番人気 | 美浦ウッド6F80秒7・自己ベスト |
| タイダルロック | 3番人気 | コース3頭併せ・終いに課題あり |
| サガルマータ | 4番人気 | 美浦ウッド・前走2400m経験済み |
| ゴーイントゥスカイ | 5番人気 | 東京コース実績・距離延長歓迎 |
| ミッキーファルコン | 6番人気 | 栗坂5F53秒7・追い切り評価A |
外厩・調整ローテーションから読む仕上がり
近年の競馬では「外厩」という言葉が浸透しています。外厩とはJRAのトレセン(美浦・栗東)以外の外部施設で馬を調整することを指し、仕上げの質に大きく関わる場合があります。
外厩明けとの違いを整理する
外厩明けとは、外部施設から直接レースに向かう形の調整スタイルです。レース直前の数週間だけトレセンに入り、最終調整をして出走するケースが増えています。
外厩のメリットとしては、広大な放牧地でのリフレッシュや、馬に合わせた個別管理が挙げられます。調教施設の環境が整った厩舎では、各馬の状態に合わせた負荷のかけ方が可能です。一方、トレセン入厩後に追い切りを重ねる従来型の調整と比べると、追い切り本数は少なくなることがあります。
追い切り本数の多少だけで「仕上がっていない」と判断するのは難しく、どこでどんな負荷をかけてきたかを合わせて判断する必要があります。
ローテーションと追い切り回数の関係
前走からの間隔が詰まっている場合、追い切りの本数や強度を調整することが一般的です。中2〜3週での出走では追い切りを軽めに済ませる場合もありますが、乗り込み量が豊富であれば仕上がり自体は維持されていることも多くあります。
逆に中4週以上の余裕ローテでは、追い切りの本数を積んで体を動かす方針をとる厩舎もあります。ローテーションと追い切り内容はセットで見ると、調教師が馬にどんな仕上げ方針を持っているかが見えてきます。
1週前と最終追い切りを比較して動きに変化があるかも確認するポイントです。
- 外厩明けは追い切り本数が少なくても仕上がっている場合がある
- ローテーションの間隔と追い切り内容はセットで見る
- 1週前と最終追い切りの変化を比べると方針が読みやすい
- 強め・馬なりの違いは調教師の仕上げ方針が反映されている
前走距離と今回の調整量
今回の青葉賞(2400m)に向かう馬のローテーションは多様です。前走が2000m以下だった馬は距離延長が入り、追い切りでスタミナを意識した負荷をかけているケースもあります。前走が2200m以上あった馬は距離慣れがある分、追い切りの方針がよりスピード寄りになる場合もあります。
前走で大幅な距離短縮・延長がある馬は、調整量と動きの変化を前走時と比較することで、陣営の意識がどこに向いているかを読む手がかりになります。
東京芝2400mと調整の関係
青葉賞が行われる東京競馬場・芝2400mは、日本ダービーと同じ舞台設定です。コースの特性を理解することで、どんな追い切り内容が本番に向くかを整理しやすくなります。
長距離戦に向く仕上げとは
東京芝2400mは、スタートから最初のコーナーまで約350m、最後の直線は約525mという設計です。直線には高低差約2mの坂がありますが、中山や阪神ほどの急傾斜ではなく、なだらかな上りが続きます。
このコースで求められるのはスタミナよりも「瞬発力と直線での加速力」です。長距離=スタミナ特化という単純な図式ではなく、最後の直線で速いラップを踏める末脚が結果に直結します。仕上げの面では、追い切りで終いの時計が出ているかどうかが一つの指標になります。
スローペース想定と馬体の作り方
過去の青葉賞は前半がスローになりやすく、直線で上がり33秒台前半の瞬発力が問われる展開になることが多いとされています。この場合、馬は前半を余力を持って進み、直線で一気に加速する能力が求められます。
馬体の作り方という観点では、余分な重さをつけずに絞った状態で走れるか、かつ長丁場で体力が残せるかがポイントです。追い切りで馬体が絞れているかどうかは、直前の馬体重の変化と合わせて判断するとよいでしょう。
| コース特性 | 仕上げのポイント |
|---|---|
| 最終直線約525m | 終い加速力の確認が重要 |
| スローペースになりやすい | 余力を残した追い切りが望ましい |
| 直線に約2mの坂 | 後肢の踏み込みと腰の強さを確認 |
| 上がり勝負が多い | 追い切りの終いラップに注目 |
瞬発力型の追い切りパターン
東京の長距離戦に向くとされる追い切りパターンの一つに、「全体は余裕を持ったペースで入り、終いの1〜2ハロンを速く踏む」という形があります。これは本番の展開(前半スロー・後半瞬発)を意識した調整ともいえます。
一方、坂路での負荷が多い場合はスタミナ強化を意識しているとも取れます。ウッドと坂路を組み合わせて追い切りを積む馬は、スピードとスタミナをバランスよく仕上げている可能性があります。追い切りの「場所」と「強度」の組み合わせから、陣営の狙いをある程度読み取ることができます。
青葉賞の過去傾向と追い切り評価の活かし方
追い切り情報を予想に活かすためには、過去の傾向と照らし合わせることが大切です。青葉賞の過去データからは、追い切り評価が高い馬がどの程度好走しているかの参考になります。
過去5年の好走馬と調整パターン
過去5年の青葉賞(2021〜2025年)では、多くの年で差し・追い込みタイプが上位に来ています。2025年は1番人気エネルジコ(上がり33秒4)が差し切りで勝利、2024年は2番人気シュガークンが武豊騎手とともに差し切りでした。2023年は1番人気スキルヴィングが後方からの差し切り、上がり34秒1で勝っています。
これらの馬に共通するのは「前半を中団〜後方で折り合い、直線で末脚を発揮」した点です。追い切りでも終いの動きがしっかりしていた馬が多く、全体時計だけでなく上がり区間のタイムが仕上がりの目安になります。
追い切り評価が高かった馬の実際の成績
追い切り評価(S・A・B等)は各メディアや予想家が独自につけるものであり、公式の評価ではありません。評価が高い馬が必ずしも結果を出すわけではなく、あくまでも「状態が良さそう」という目安です。
JRA公式サイトでは追い切りタイムそのものが公表されていますが、それをどう解釈するかは人によって異なります。時計の良し悪しよりも「前走と比べて動きが良くなっているか」「1週前から最終追い切りで上積みがあるか」を見ることが実践的な判断につながります。
複数の評価を参考にしながら、自分なりの判断基準を持つことが予想精度につながります。JRA公式サイトでは調教タイムが無料で公開されています。
- 過去の好走馬は差し・中団タイプが中心
- 終いの上がりタイムが実戦に近い仕上がり指標になる
- 追い切り評価は目安であり、前走比較が実践的
- 複数の情報源を参考に総合的に判断するとよい
調教データの注意点と限界
追い切りタイムは公開情報ですが、全てを把握するのは難しいことも事実です。調教師や騎手のコメントも参考になりますが、「状態は良い」という表現は多くの場合使われるため、具体的な変化や数字と合わせて読むと判断しやすくなります。
また、追い切りの内容が良くても当日の馬場状態・展開・枠順など外部要因で結果が変わることも多くあります。追い切りはあくまでも複数の判断材料のひとつとして扱うのが現実的です。
当ブログは馬券の購入・投票を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身の責任のもとで行ってください。
まとめ
青葉賞2026の追い切りを読む上では、時計の数字だけでなく「どこで・どんな強度で・前走と比べて変化があるか」を整理することが基本です。
まず手をつけやすいのは、JRA公式サイトで公開されている調教タイムを各馬の前走時と比べてみることです。上がり1ハロンの時計と全体の流れを見るだけでも、陣営の仕上げ意識が見えてきます。
追い切りはひとつの手がかりです。馬体重・パドック・展開・枠順と組み合わせながら、自分なりの判断を楽しんでいただければと思います。

